映画「ムーラン -戦場の花-」
◎『ムーラン -戦場の花-』は、チェン・チャン脚本・監督の中国で公開された作品。
◎中国の伝説「花木蘭」をモデルにした作品。
映画「ムーラン -戦場の花-」の【あらすじ&映画感想】を紹介します!!
映画「ムーラン -戦場の花-」のあらすじ
中国の南北朝時代。
男勝りで勝気なホア・ムーラン(フー・シェアール)は魏の国で暮らしている。
国は残忍な「柔然軍の侵攻」に脅かされており、魏の将軍は国を守るために徴兵令を下します。
その名前の中に、ムーランの父親であるホア・フー(シャン・ティエロン)の名前がありました。
父は高齢で病気を患っている。
そんな父が戦場へ出る事を心配したムーランは、夜に家をコッソリ抜け出し、父の代わりに男装をして従軍しました。
しかし、女である事がバレてしまうと「重罪」となり殺されてしまう。
そのことも覚悟の上で鎧で身を包み、勇敢な兵士として戦い続け、戦いの功績を残し、英雄となります。
しかし勝利を収めた宴会の後、柔然軍へもぐりこんだ老婆の術が発動し、魏軍へネズミの大群が押し寄せてくる。
「ネスミの大群攻撃」で魏軍は、かなりの兵力を失った。
しかし柔然軍も同じようにネズミで兵力を失っていれば、勝機があるかもしれない。
3人の兵を柔然軍へ偵察隊として送り込みます。
3人の兵は、柔然軍が負傷者無と気が付き、早く撤退しようとする。
しかし、その中の1人に卑怯な人物がおり、「手ぶらで帰っては手柄がもらえぬ。昇進の為に、敵陣の地図だけでもスケッチしておく」と言い出します。
他の2名は、その姿を見て呆れ
「そこまでしても手柄が欲しいか」
「用事はすんだ。早急に帰らねば敵に見つかる」
「勝手にしろ」
と2人は撤退しようとした。
その瞬間、敵に1人、殺される。
その後2人は尋問され、一人は問いに「誰が答えるか」と言った瞬間殺害。
残されたのは卑怯者の一人だけになった。
「答えなければお前も殺す」
と言われ、「殺さないで、まだ昇進もしてないのに、なんでもします」と怖気づき、敵の言いなりになる。
その後、柔然軍数名を連れて魏軍へ戻り、味方を騙す。
「敵もネズミの大群に襲われ、私たちよりも被害がでかかった」
「この柔然軍は、降伏したいといい、連れてきた」と言う。
将軍は疑いながらも、門を開けた。
その瞬間、柔然軍が襲いかかり、壊滅状態まで追い込まれた。
ムーランと数名は柔然軍から、なんとしてでも魏を守ろうとするが…。
映画「ムーラン -戦場の花-」の映画情報:キャスト
映画「ムーラン -戦場の花-」(原題/無双花木蘭)
2020年制作 中国映画(日本未公開作品)
《キャスト》
・ホア・ムーラン(フー・シェアール)
・リー・リャン(ウェイ・ウェイ)
・トゥオパー・シュオ(ウー・ジァンフェイ)
・ホア・フー(シャン・ティエロン)
・ホア(母)(ジュ・ヤーイン)
・シャオ・フールー(リャンハオ)
・ティエン・ダーハイ(チュ・シャオロン)
《スタッフ》
《監督・脚本》チェン・チェン
《製作総指揮》ジ・ワン
《撮影》シャウコウ・ワン
《照明》ファライ・ニエ
《編集》ルイリー・ザン
《美術》シャウリン・ワン
映画「ムーラン -戦場の花-」の感想
①これだけは言わせてください。
ディズニー映画「ムーラン」(実写)ではありません!!(´;ω;`)
私は、ディズニー映画「ムーラン」(実写)だと思ってレンタルしました。
でも、違ったんです!!
最初に異変を感じたのは戦闘シーン。
敵が攻撃を受けると、鮮やかに血が飛びまくります!!
しかも何回もです!
「え?ディズニーなのに?」と疑問。
調べると、ディズニー映画「ムーラン(実写)」は「PG-13指定」とのこと。
なるほど、だから血が飛びまくってるのか!?
でも飛び過ぎだよね…。
さらに、アニメと少しストーリーが変更され、ムーランのマスコットキャラ「守護竜のムシュー」の代わりにフェニックス(不死鳥)が出てくるらしい。
本場の中国で作った作品だから、物語はリアルに忠実にした映画なのかな。
そう思い、ラストまで一気に見た。
疑問が残った。
「フェニックスは?」
フェニックスなんていうファンタジー要素があるマスコットきゃらなんて微塵にも登場しなかった。
小池栄子も出演しているらしいが、いなかった。
本当にディズニーなのだろうか?
やっと「戦場の花」というタイトルの異変に気が付いた。
そう、ディズニーではない!!!
全くの別物映画。
ネットで調べていると、この映画はディズニーのほうだと思って騙されている?人達が沢山いた。
私だけじゃなかった。
どうりで血が思いっきり噴き出していたと思った。
当時(数年前)息子と一緒に見ようとしたが、血が凄かったのと、内容が子供向きではなかった為、私だけが見る事になりました笑。
↑これじゃなかったんですよ…。
長髪に長い衣装も似ていませんか
②ムーランの男装って…
男装したムーラン。
長髪なので、短髪にするのだろうか。
そう思っていたら、ただ髪の毛を結って武装しただけだった。
モデルのような女優さんだったので、とても男に見えません笑。
(ちょっと壇蜜似の女優さん)
どう見ても美しいオナゴです。
最初は男勝りな言葉を使っていたが、だんだん口数が少なくなり、女にしか見えませんでした笑。
酔った勢いでムーランが、「自分は女だ!」と踊りを披露した時があった。
見ている仲間がムーランの踊りに心奪われるが、なぜ女だとバレないのだろう…。
そして仲間たちは一緒に過ごしていて、トイレや風呂で「変だ」と感じる事はなかったのだろうか。
②ムーランの剣技
剣技はワイヤーアクションを多く使い、ムーランの活躍を目立たせた戦闘シーンが多かったと思います。
ムーランは「負け知らずの英雄」。
しかし、生きるか死ぬかを生き抜いた英雄としては、目に気迫が足りない気もする。
さらには、盾で敵の攻撃を受ける際には、目をつむるシーンが多かった。
剣が重かったのか、振り回す際に「よいしょ」という感があり、あまり強そうに見えなかったのが残念でした。
③魏の為に「戦い抜く姿」に涙
ディズニーアニメのムーランとは違い「戦場で戦う覚悟」が濃かったです。
ムーランは、同じ村出身の男2人と出兵しました。
この男2人は親友。
しかし、この中の1人が柔然軍に捕まり、目の前でにあっさり殺されてしまう。
助けたくても味方軍に取り押さえられ、「今は出るな!」と止められてしまう。
その後、強くなり親友の仇を取りました。
その夜、宴会が行われ、その殺された友の名前が入った木札に「お前も飲め」とお酒を注ぐシーンがあります。
それを見た他の仲間達も、その木札に酒を注ぎ一緒に酒を飲むシーンが泣けました。
そして後半の柔然軍が襲いかかり、壊滅状態まで追い込まれたシーンからは泣けた。「今、新たに柔然軍に攻め込まれたらもう終わりだ。民だけでも逃がす」と言う。
民を安全なところまで運び「援軍を呼ぶチーム」と「もぬけの殻の城を守るチーム」に分かれる。
ムーランと数名は柔然軍から魏を守る。
増援がくるまで、敵襲に備えながら待機しているのですが、兵力が少ないながらも策を考えます。
大勢の敵襲がハシゴを上って攻め込んで来たときには、燃盛る火種を散らして兵を撃退させていく。
敵はパニックになり、火種の熱さでハシゴから手を放し落ちていく。
少ない兵力で、多くの敵を撃退。
三国志を思い出しますね。
その後、兵糧もつき、兵士も次々に脱落。
数名の兵士のみが生き残る。
飢餓状態でイラつき「今なら家へ帰れる」という兵が出てきます。
その時ムーランは「自分は女性で高齢の父の為出兵してきた」と皆に経緯を暴露する。「私は祖国を誇りに思い、両親を誇りに思う。祖国を守るために命を懸ける事はいとまないし、祖国を蹂躙するものがいれば、私は命を懸けて守り抜く!」と語り、残った兵士たちの士気を奮い立たせました。
それでも脱落していく者が増えていく。
「寂しい時は、妻の持たせてくれた匂い袋をかぐのさ」と言っていた兵士。
生き残れないプラグが立ったな…と思ったら
速攻で敵の矢が刺ささり殉職!驚きました。
「俺は孤児だから、ここが家族のいる場所なんだ」と言っていた子は、餓死してしまうし。
敵に兵糧攻めをされ、最後に残されたのはムーランと同じ村出身の若者、片手を戦いで落とした老兵のみだった。
その後、大勢の敵襲が攻めてくる。
覚悟を決め、ムーランと若者の二人は戦い続け、片手を失った老兵は太鼓を血が出ても叩き続ける。
とても無理だろうと、戦いは劣勢でしたが、彼達の戦い続ける姿には感動しました。
映画「ムーラン -戦場の花-」の感想まとめ
前半は微妙でしたが、終盤に至っては戦争の苦しさや悲しさがリアルに描かれていました。
しかし、ラストはない方が良かった。
あの魏の裏切り者が映り「自分1人だけ生き抜けば、英雄だ」と逃走。
その直後、大きな音にビビり「助けてくれー」と逃げて映画は終わった。
戦い抜いた兵士たちの感動を返してください。