映画『夜は短し歩けよ乙女』 あらすじ 感想 まとめ
映画「夜は短し歩けよ乙女」
◎「夜は短し歩けよ乙女」は、森見登美彦による2006年11月に角川書店より出版された長編小説「夜は短し歩けよ乙女」をアニメーション映画化された作品。
◎キャッチコピーは 「こうして出逢ったのも、何かのご縁」
「夜は短し歩けよ乙女」の【あらすじ&映画感想】を紹介します!!
映画「夜は短し歩けよ乙女」のあらすじ
1年前から同じクラブの後輩である「黒髪の乙女(花澤香菜)」に思いを寄せる「先輩(星野源)」は今日も「なるべく彼女の目にとまる」=「ナカメ作戦」を実行する。
しかし先輩の思いは黒髪の少女に気が付いてもらえない。
「春の先斗町」「夏の古本市」「秋の学園祭」で黒髪の乙女に近づこうとしても、全て空回り。
「京都の街」で個性豊かな仲間達が次々に巻き起こす「珍事件」に巻き込まれ、不思議な夜が更けてゆく。
外堀を埋めることしかできない先輩の思いはどこへ向かうのか?
映画「夜は短し歩けよ乙女」の映画情報:キャスト
映画「夜は短し歩けよ乙女」…2021年10月15日公開。
《キャスト》
・先輩(星野源)
・黒髪の乙女(花澤香菜)
・学園祭事務局長(神谷浩史)
・パンツ総番長(秋山竜次/ロバート)
・樋口師匠(中井和哉)
・羽貫さん(甲斐田裕子)
・古本市の神様(吉野裕行)
・紀子さん(新妻聖子)
・ニセ城ヶ崎(諏訪部順一)
・プリンセスダルマ(悠木碧)
・蛾眉書房店主(本多力)
・直子さん(小清水亜美)
・高坂(中岡創一/ロッチ)
・学園祭事務局副長/オウム(コカドケンタロウ/ロッチ)
・千歳屋(家中宏)
・赤川社長(中博史)
・老学者(石原辰己)
・局長もどき(須田祐介)
・局員(今村一誌洋、榛地良行)
・ジョニー(檜山修之)
・東堂さん(山路和弘)
《スタッフ》
《原作》森見登美彦(角川文庫刊)
《監督》湯浅政明
《絵コンテ》湯浅政明、夏目真悟、大平晋也、EunYoung Choi
《演出》湯浅政明、許平康
《作画監督》濱田高行、霜山朋久、伊東伸高
《フラッシュアニメーション》アベル・ゴンゴラ、ホアンマヌエル・ラグナ
《美術監督》上原伸一、大野広司
《撮影監督》バテイスト・ペロン
《編集》齋藤朱里
《音楽》大島ミチル
《音響監督》木村絵理子
《主題歌》ASIAN KUNG-FU GENERATION「荒野を歩け」
《チーフプロデューサー》山本幸治
《プロデューサー》尾崎紀子、伊藤隼之介
映画「夜は短し歩けよ乙女」の感想
①妖怪かファンタジーか?不思議な世界感が良かった
よく巷で見かける彼の絵が、そのままの姿でアニメーション映画で動いている不思議な感覚になります。
その彼の絵と、不思議な世界観が映画の中でも崩れずに良く出ていたと思う。
現実なのか、黒い髪の乙女が酔っぱらっているのでそういう世界に見えるのか。
良く分からないまま進んでいき自分も世界に引き込まれ「ま、いっか」と言う気持ちになる。
「こうして出会ったのも何かのご縁」と黒い髪の乙女が言う。
人の繋がり、恋などを独特の世界観で表現している。
黒い髪の乙女は、見た目の可憐さとは違い、飲んでも酔いつぶれないほどの酒豪。
お酒がある限り飲み続け、そこで出会うご縁を大切にする。
そこから出会う人々も個性というものを飛び越えて、ひょっとしてこの人達は人間なんだろうか?妖怪?神様?と良く分からない世界だが、演出等にも凄く引き込まれ、面白かったと思う。
②「そこにお酒があるかぎり!!」
黒髪の乙女が「そこにお酒があるかぎり!!」と呑み歩いている。
特にカクテルが好き。
黒髪の乙女が飲んだカクテル「電気ブラン」は、この映画だけのオリジナルなのだろうと思っていたが、本当に実在するらしい。
ー「電気ブラン」とはー
電気が珍しかった明治時代に誕生した、ブランデーベースのカクテル。
「人間失格」を書いた作家の太宰治は「酔いの早く発するのは、電気ブランの右に出る物はない」と書いている。
それぐらい酔いが回るのが速いのか。
電気ブランを扱う店では、「チェイサー」としてビールが出てくるらしい。
(普通は水が出てくると思う)
リキュールとして電気ブランも販売されているようです。
気になる方はどうぞ。
③受賞歴は
・第41回オタワ国際アニメーションフェスティバル…長編部門グランプリ
・第41回日本アカデミー賞…最優秀アニメーション作品賞受賞
今回初めて知った映画でしたが、こんなに賞をとっていたんですね。
映画「夜は短し歩けよ乙女」の感想まとめ
この映画のキャラクターたちは各々時間の進み方が違い、時計の回り方が違うように表現されている。
「生きる意味が見つけられない人」の腕時計は高速で針が進む。
老人たちの腕時計の針は早かった。
そこへ黒髪の乙女が来ると、彼女の時計はいつでもゆっくり回っていて「あんたといると時計の進みかたがゆっくりになる」と言うくらい、今を楽しんで生きている。
軽いようで、深い映画だった。
原作の小説が好きな方、不思議な世界観が好きな人におススメ。
お酒が好きな人も見ると飲みたくなりますよ。