arigatom’s diary

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映画『アルキメデスの大戦』 あらすじ 感想 まとめ

映画「アルキメデスの大戦

アルキメデスの大戦」は、三田紀房による2015年52号から『ヤングマガジン』(講談社)にて連載されている漫画「アルキメデスの大戦」を原作とした実写版映画作品。

軍艦、戦闘機など旧日本海軍の兵器開発・製造について、当時の技術戦略と人間模様をテーマにした「第2次世界大戦前」のストーリーになります。

◎今からの時代は航空母艦だ!」という派と、「いままでにない戦艦だ!」という派に分かれます。

この映画は、造り上げた「戦艦の末路」からのスタート。

その後、過去に遡り、どういう経緯で造られたか。

というストーリーで進んでいきます。

1回目の映画を最後まで見たら、また初めの映像を見たくなります。

 

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アルキメデスの大戦」の【あらすじ&映画感想】を紹介します!!

 

映画「アルキメデスの大戦」のあらすじ

昭和20年4月7日、鹿児島県の坊ノ岬沖。

日本帝国の海軍の戦艦「大和」アメリカ軍の航空機に攻撃を受け集中砲火を浴びた。

戦艦「大和」は転覆し、さらに爆発を起こして沈没。

この戦艦「大和」の闘いで3,000余名の人命が失われる。

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時は遡り、12年前。

海軍少将 山本五十六舘ひろしは、これからの海戦は航空機を中心とした戦いになると考え、造船少将の藤岡喜男(山崎一に新たな航空母艦の設計案を作らせていた。

しかし「新型戦艦建造計画会議」で、「大艦巨砲主義派」の嶋田繁太郎海軍少将(橋爪功巨大戦艦の建造を推してくる。

しかし、造船中将:平山忠道(田中泯が提案するその戦艦があまりにも美しく

議長である海軍大臣の大角岑生(小林克也は戦艦に目を奪われてしまう。

 

「巨大戦艦」航空母艦か、どちらを作るか話がまとまらない為、半月後の会議で決定することになる。

 

その夜のこと。

山本、藤岡、そして彼らを支持する海軍中将の永野修身國村隼の三人が、料亭で今後の作戦を練ってた。

三人は、料亭の「芸者を呼んで吞もう」と女将を呼ぶと、「ある一人の客が芸者全員を独占したので誰一人来られない」という。

仕方なくその男に「何人か芸者衆を譲ってもらうしかないな」と、山本達はその男がいる部屋を訪ねた。

その芸者を独占していた客は、学生服を来た青年だった。

青年は、芸者の胸囲、投扇興の扇子を投げる高さなどを計って楽しんでいた。

「美しいものは計らずにいられない」。

その青年は変わっているが、計算が異様に早い青年だった。

山本たちは、芸者を数人譲ってくれないかと話を持ち掛けるが、「軍人が大嫌いだ」と断る。

その青年は、尾崎財閥でお嬢様の家庭教師をしながら帝大の数学科に通っていたが、あることがきっかけでクビになり退学させられたと言う。

その尾崎財閥に貰った大金を全て使い果たすために、芸者全員を呼んで遊んでいたところだった。

「あなた達と話している時間が、お金の無駄」と山本たちを追い返す。

その後、部屋に戻った山本達。

相手の戦艦の見積に対して山本は「平山案の見積」は安すぎる。「虚偽の数字ではないか?」と気が付く。

本来の巨大戦艦の見積を計算し直し、彼らの不正を暴くと提案するのでした。

しかし、会議までに巨大戦艦の見積を計算し直すには時間が無さすぎる。

誰が計算するのか?

そこで思いついたのは、料亭で芸者と遊んでいた男。

実は100人に1人と噂される天才・櫂直(菅田将暉に協力を求める事になった。

映画「アルキメデスの大戦」の映画情報:キャスト

映画「アルキメデスの大戦」…2019年7月26日公開。

《キャスト》

・櫂直(菅田将暉

・田中正二郎(柄本佑

・尾崎鏡子(浜辺美波

・大里清(笑福亭鶴瓶

大角岑生(小林克也

宇野積蔵(小日向文世

永野修身國村隼

嶋田繁太郎橋爪功

平山忠道(田中泯

山本五十六舘ひろし

・大里商船の事務員(波岡一喜

・セツ(木南晴夏

・藤岡喜男(山崎一

・蒲瀬和足/参謀(飯田基祐)

・高任久仁彦(奥野瑛太

・尾崎留吉(矢島健一

・料亭の女将(角替和枝

・下宿の大家(池谷のぶえ

・造船会社の部長(天野ひろゆき

・若い士官(石田法嗣

《スタッフ》

《原作》三田紀房アルキメデスの大戦」(講談社ヤングマガジン」連載)

《監督・脚本・VFX山崎貴

《音楽》佐藤直紀

《製作》市川南

《エグゼクティブ・プロデューサー》阿部秀司、山内章弘

《プロデューサー》佐藤善宏、守屋圭一郎

《ラインプロデューサー》阿部豪

《編集》宮島竜治

《キャスティング》梅本竜矢

《助監督》安達耕平

映画「アルキメデスの大戦」の感想

①櫂直(菅田将暉)と田中正二郎(柄本佑)のコンビがいい。

2人は最初、凄く仲が悪い。

櫂は、戦争に行って人殺しをする軍人が嫌い。

馬鹿にしたような態度をとる。

そんな態度をとる櫂に、生真面目の田中は腹を立てる。

「なんであんな奴を!私は反対です!!」と上司の山本に訴えていました。

そのうち櫂は、見積を計算し直す事に納得すると、海軍に入ることになります。

周りから舐められないよう、いきなり「少佐」に飛び級

櫂は、自分の事を嫌っていた田中の上官になってしまう。

きっと、田中の心の中では不満がいっぱいだろうと思う。

さらに田中は山本から「お前が櫂の身の回りの世話をしてやれ」と任命される。

「は?」と言う表情だったが、上官の命令は絶対であるかのように従っていた。

櫂は田中に対して敬語を使っていたが「あなたは私の上官だ。敬語を使わないでいただきたい。」と櫂に注意

それでも慣れない櫂は、うっかり田中に敬語を使うと「敬語!」と、怒ったように注意を促す。

すごい。私にはできない笑。

それからは、櫂の付き人のようにどこへ行くにも一緒。

そこから見積を作るにあたって、2人に絆のようなものが生まれてくる

この2人の心の変化も、この映画の見どころだと思う。

②見積を書き起こす迄の経緯が面白い。

櫂が見積を作成するには、戦艦の設計図が必要だった。

しかし、資料は藤岡が記憶を頼りに書き起こした書類が2、3枚あるだけだった。

海軍省内で他の資料を見ようとしても、相手の圧力がかかっている。

「軍規なので」と断られるので、見積を計算し直すための資料はゼロ

櫂はそれならばと、他の手を思いつく。

「本物の戦艦を見よう」と横須賀港まで向い運よく乗船する事ができた。

そして本来ならばご法度だが、艦長の隙を作るために田中に協力してもらい、狙い設計図を盗み見る事が出来る。

足りない部分は、櫂が艦内の至る所を巻き尺で測り、乗船できる時間の限り手帳にメモを取っていく。

そんな様子を見て田中は呆れていたが、実は田中もこっそりと自分の出来る限りの場所を測りメモを取って櫂に渡す。

櫂をだんだん認め、協力している姿が微笑ましい。

そして、この櫂という天才の凄いところは設計図を描いたことが無いのに

自分で測った寸法から図面を書き起こし、見積を計算するところ。

そんな櫂を見た平山陣営は、会議まで出来上がらせないように色んな嫌がらせをしてきます。

それでもギリギリ間に合いそうだった。

しかし、最後の嫌がらせで会議が早まってしまい「無理だ」と言われていた。

それでも諦めない櫂と田中は、会議中で田中だけが見積の計算をし続ける。

しかし計算が終わらない。

会議が終わろうとしたその時。

櫂が時間稼ぎをし、田中がその間に計算を終わらすというコンビプレイ

この映画で、田中の気持ちの変化を見るが楽しかった。

「夜食持ってきました!」「お供します!」これは最初は軍人だからだろうと思っていた。

しかし、櫂が上手く行かなかったら腹を立てたり、会議がうまく行ったら自分の事の様に喜んだり。

まるで、息子をバックアップするお母さんみたいに見えました。

③実話とフィクションが組み合わさっている

戦艦「大和」の話は実話です。

1933年(昭和8年)当時、日本海軍は8隻を擁するアメリカに対抗して新造戦艦が必要だったそうです。

そこで、攻めてきたアメリカ軍の戦艦を対策として、史上最強最大の戦艦「大和」を建造しました。

そして戦艦「大和」は当時の国家予算の4%にあたる建造費1億4503万円をかけて建造されたようです。

アメリカ戦艦を一発で沈められる主砲も装備した「大和」でしたが、出撃機会に恵まれずほとんど活躍の場がなく戦果は無しのまま。

約3000人の乗組員を道ずれに撃沈した伝説の戦艦となりました。

◎櫂直(菅田将暉)、田中正二郎(柄本佑)、大里清(笑福亭鶴瓶)、尾崎鏡子(浜辺美波)は実在していません。

◎対立もフィクションだそうです。

しかし当時の実話としても「巨大戦艦を作ろうとする派」と、「空母と戦闘機中心の戦いにすべき派」での意見の対立は少なからずともあったようです。

映画「アルキメデスの大戦」の感想まとめ

最初に衝撃的な結果から始まります。

ある意味、最初がクライマックスのような。

映画の最後では、櫂が「日本人への哀れみ」や「これでよかったのか」と思う苦しみがにじみ出ていました。せつない。

「戦艦」「軍人」というキーワードが重苦しい映画だろうと想像し、最初は気にも留めませんでしたが、実際に見始めたら凄く引き込まれる映画で面白かった。

櫂というキャラクターが、重苦しい雰囲気をコミカルにしていたお陰かも。

櫂が夢中になって計算をしている姿は、まるで「ガリレオ」の湯川教授みたいでした笑

結果から始まる映画ですが、最後まで見たら「結果を見たい」とまた、繰り返し見てしまうと言う映画。

テンポも良くて面白かったです。