映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」
◎『まんがタウン』(双葉社発行)に連載されている西岸良平の漫画『鎌倉ものがたり』を映画化した作品。
〇主演は堺雅人。
映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」の【あらすじ&映画感想】を紹介します!!
映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」のあらすじ
幽霊や妖怪などの「人ならざるもの」と人間が共に暮らす街=鎌倉。
そこに住んでいる、ミステリー作家・一色正和(堺雅人)のもとに、妻・亜紀子(高畑充希)が嫁いできます。
二人が新婚旅行を後にし、自宅へ到着する。
亜希子は不安げに「都会と違い、独特の雰囲気を持っている」と正和に伝える。
そんな亜希子に
「鎌倉と東京では時間の流れ方が違うから。」
「でもすぐに慣れる。」と言います。
その翌日。
作家と、その夫を支える妻としての生活が始まりました。
正和の生活は、原稿の締め切りに追われる毎日で、この日も編集担当の本田(堤真一)が家に上がり込み、原稿の上がりを待ちわびていました。
無事に正和は本田に原稿を渡し終えると、亜紀子は本田を家の外まで見送った。
その時に、河童が亜紀子の前を横切る。
驚く亜紀子に、正和が「ここは鎌倉だから。」と当たり前の様に言う。
「ここは昔から沢山の妖気が充満していて、魑魅魍魎と人間が共存している場所でもある」とあっさり亜紀子に伝える。
映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」の映画情報:キャスト
映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」/2017年12月9日(日本)、2018年5月9日(香港)
2018年9月14日(中国)公開。
《キャスト》
・一色正和(堺雅人)
・一色亜紀子(高畑充希)
・本田(堤真一)
・死神(安藤サクラ)
・貧乏神(田中泯)
・キン(中村玉緒)
・本田里子(市川実日子)
・本田浩子(粟野咲莉)
・ヒロシ(ムロツヨシ)
・稲荷刑事(要潤)
・川原刑事(大倉孝二)
・恐山刑事(神戸浩)
・大仏署長(國村隼)
・一色絵美子(鶴田真由)
・小料理屋「静」女将(薬師丸ひろ子)
・瀬戸優子(吉行和子)
・優子の旦那(橋爪功)
・甲滝五四朗:一色宏太郎(三浦友和)
・金満麗子(瀬戸たかの)
・金満和夫(木下ほうか)
・恵子(池谷のぶえ)
・恵子の息子(小山春朋)
・偽亜紀子の亭主(中村靖日)
・偽亜紀子の子供(後藤由依良)
《スタッフ》
《原作》西岸良平『鎌倉ものがたり』(双葉社「月刊まんがタウン」連載)
《音楽》佐藤直紀
《主題歌》宇多田ヒカル「あなた」(エピックレコードジャパン)
《製作》今村司、市川南、加太孝明、船越雅史、戸塚源久、谷和男、永井聖士、弓矢政法、中西一雄、堀義貴、島村達雄、牧田英之、安部順一、三宅容介、阿部秀司
《エグゼクティブプロデューサー》阿部秀司
《Coエグゼクティブプロデューサー》伊藤響
《プロデューサー》飯沼伸之、守屋圭一郎
《アソシエイトプロデューサー》櫛山慶、鈴木健介
《編集》宮島竜治
《D・Iプロデューサー》齋藤精二
《助監督》安達耕平
《ラインプロデューサー》阿部豪
映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」の感想
①妖怪などの魑魅魍魎が住む街が現実とかけ離れていて面白い。
この映画が始まると、人間と妖怪が当たり前のように混在しています。
正和が「鎌倉だから」という理由で納得してしまう亜紀子。
詳しくはわからないが、こういうところなんだから仕方ない。みたいな。
でもでも、こんな雰囲気は私は好きです。
普通の人間だと思ったら、「この人もかぃっ!」とツッコミたくなります。
きっと皆普通に見えて普通じゃないんだろうなと思った方がいい。
あるものを飲んでしまって、黄泉の国へ行ってしまった亜紀子。
そこで出会う死神が、ぜんぜん怖く無くてフレンドリー。
さらに思いやりが人一倍あるという。
まるで介護士のようだった笑。
こんな死神ならいいなと思う。
そこから列車で、黄泉の国へ出発するんだけれど、現実とファンタジーが程よく組み込まれている。
その後のボス戦では、何故か西遊記を彷彿させるような敵だった。
ごちゃまぜのようだが、上手に世界観を作り上げていると思った。
ストーリーでは伏線もあり、なかな面白かった。
②千と千尋の神隠しに似ている場面
実は、この映画の山崎貴監督が、宮崎駿監督を心からリスペクトしているらしいです。
なるほど、それでか。
そう思ったのが
鎌倉の魔物が集まる市場=「夜市」が
「千と千尋の神隠し」の最初に千尋が迷い込んだ市場に凄く似てると思った。
夜市を歩いている亜紀子に、マツタケを売っている妖怪が「おいで、おいで」しているシーンとかも。
さらに、亜紀子を黄泉の国から取り戻す際に乗った「電車」からは海が見える。
「千と千尋…」の千尋が銭婆の元へ向かう時に乗った「電車」も海を走っていた。
その間は、黄泉の国を連想させる場面も出ている。
そう思うと、主人公夫婦がハクと千尋に見えてくる。
千と千尋もこんなハッピーエンドだったら良かったのにな。
③意外な伏線が面白かった。
この映画は、のほほんと見るような映画かと思ったら、後半で意外な伏線があり驚かされます。
「正和の父親の話」・「貧乏神の話」・「亜紀子が狙われたのは理由があった」…など、色々ありますので、後半は目が離せませんでした。
一番好きだったのは、亜紀子が皆から嫌われる貧乏神に優しくした話。
亜紀子は、貧乏神が立ち去る時にお礼にお茶碗を貰った。
実はこのお陰で、ラスボスの天頭鬼の手から逃れる事が出来たという。
さらにエンドロールでは、平安時代からずっと正和と亜紀子が夫婦で、天頭鬼と戦っていたと思わせる伏線が凄い。
③お世話係のキン
一色家で長い間、家政婦をしているキン。
キンは幽霊も見えて「魔界マツタケ」の事を熟知しており、「幽体を肉体に、戻す方法」を知っていた。
最初は「絶対妖怪だな」と思っていたのですが、どうやら人間らしい。
自称82歳だけれど、「日清戦争で夫を亡くしている」という話から、140歳は超えている。
「あたしゃまだツヤツヤの130代だよ!!」というワンピースのチョッパーの師:Dr.くれはを思い出したが、さらに上ですね。
映画「DESTINY 鎌倉ものがたり」の感想まとめ
最初は、そこまで期待していなかったのだけれど、かなり面白かったです。
その中で、本田さんのエピソードが凄く可哀そうでやるせなかった。
子供と一緒に見ても楽しめそうな映画だと思います。