映画「ちはやふる -下の句-」
◎映画「ちはやふる -下の句-」は、末次由紀による『BE・LOVE』(講談社)で2008年2号から連載中の「競技かるた」を題材とした漫画を映画化した作品。
◎前作「ちはやふる-上の句-」の続編
◎主演は広瀬すず
映画「ちはやふる -下の句-」の【あらすじ&映画感想】を紹介します!!
映画「ちはやふる -下の句-」のあらすじ
物語は、前作「ちはやふる-上の句-」からの続きとなります。
綾瀬千早(広瀬すず)と真島太一(野村周平)は大会に優勝し、幼馴染で福井で離れて暮らしている綿谷新(真剣佑)に、優勝した事を伝える。
しかし新から意外な言葉が返ってくる。
「かるたはやらん」
新は小学校の頃、千早と太一にかるたを教え、福井へ引越す事になるが再会を約束していた人物。
かるたを辞めるような言葉を心配した千早と太一は、新がいる福井へ向かう。
千早達は新に会うが、祖父が他界してしまい、かるたを続けるという意味を喪失してしまった事を知る。
千早達は新に「待ってる」と伝え地元へ帰る。
千早は西田優征(矢本悠馬)から、現在の「かるたクイーン」が「現役の高校生」だと聞く。
クイーンの名は若宮詩暢(松岡茉優)。
若宮は新と子供の頃、カルタ大会で対戦相手となる事が多かったらしく、勝っていたのはいつも新の方だった。
千早はその話を興味深そうに聞いていたが、「若宮は左利き」なので、対戦する事になると勝利するのは難しいだろうなと忠告される。
千早はその話を聞いて以来、クイーンに対して対抗心を燃やし、部室と違う場所で左手対策の練習し、一人で暴走していく。
そんな千早に太一には「団体戦は右利きのヤツが多い。左利き対策で練習していると、大会で右利き相手に隙を狙われる。俺は賛成しない。」と助言。
しかし、千早は説得に応じなかった。
「それなら団体戦に出るのを辞めろ。おまえはチームに必要ない。」と太一にピシャリと言われる。
そんな太一も、試合までに現在のB級からA級になろうと必死で頑張っていた。
太一は練習試合の結果、負けてしまい自分の思うようにいかなかった。
太一は新を思い出し連絡する。
太一「試合の流れが悪くなった時、どうする?いや…、どうしてた?」。
新「…イメージや。立ち上がって、かるたが一番楽しかった事を思い出すんや」
と、太一に訳も聞かずアドバイスしました。
そんな千早と太一を見ていた西田は「おまえら、自分一人で突っ走ってないか?…もっと俺たちを頼れよ。仲間だろ!!」と言ってくれたのでした。
映画「ちはやふる -下の句」の映画情報:キャスト
映画「ちはやふる -下の句」2016年4月29日公開。
《キャスト》
・綾瀬千早(広瀬すず)
・真島太一(野村周平)
・綿谷新(新田真剣佑)
・大江奏(上白石萌音)
・西田優征(矢本悠馬)
・駒野勉(森永悠希)
・須藤暁人(清水尋也)
・木梨浩(坂口涼太郎)
・若宮詩暢(松岡茉優)
・宮内妙子(松田美由紀)
・原田秀雄(國村隼)
・綿谷始(津嘉山正種)
・綾瀬千歳(広瀬アリス)
《スタッフ》
《原作》末次由紀『ちはやふる』(講談社「BE・LOVE」連載)
《監督・脚本》(小泉徳宏)
《音楽》(横山克)
《主題歌》Perfume「FLASH」(UNIVERSAL MUSIC)
《製作》中山良夫、市川南、鈴木伸育、加太孝明、藪下維也、石川豊、弓矢政法、髙橋誠、宮本直人
《ゼネラルプロデューサー》奥田誠治
《エグゼクティブプロデューサー》門屋大輔、安藤親広
《企画・プロデュース》北島直明
《プロデューサー》巣立恭平
《撮影》柳田裕男
映画「ちはやふる -下の句-」の感想
①今回は仲間意識がさらに深まる
カルタ部を立ち上げ、部活の中で一番皆から頼られていた千早と太一。
今回は、もっと上を目指そうと「個人プレー」になってしまいました。
二人とも、新の「かるたはもうやらん」がよっぽどショックだったんでしょう。
でも、個人で練習したからといって、2人ともなかなか上手く行かないようでした。
そして、残された西田くんが少し可哀そうだった気もします。
太一はB級→A級を目指しますが、負けてしまい新にアドバイスを貰う。
そのアドバイスのおかげで勝ち続けA級になれる。
そして、千早は「北央学園のエースの須藤」と対戦するがボロ負け。
「なめてるのか」と千早に言う須藤。
さらに須藤は「先輩からずっと受け継がれてきている《全国大会対策データー》を持っていけ」と言う。
「自分だけでかるたをやってると思うなよ。おまえは瑞沢かるた部、東京代表だろ。東京都の看板を背負っている事を忘れるな!」
と須藤に言われ、自分のやっている事が間違いだったと気が付き、その後、太一と和解をしました。
今回の須藤、凄く見直しました。
ただのドSじゃなかったんだね笑。
他の部員達3人も、「自分達も仲間なんだから、もっと相談してほしい」と言う思いが前作よりも強くなり、熱い思いがすごく伝わってきました。
ちなみに、この須藤君を演じた清水尋也さん。
「となりのチカラ(2022年:松本潤)」で、主人公:チカラさんと同じマンションに住む601号室に住んでいる「代理ミュンヒハウゼン症候群」を患っていた自分の感情をうまく表現することができなくなっていた青年:上条知樹くんを演じていました。
病気のせいで表情が作れないのですが、初めてうれし涙を流したときの演技が話題になっていました。この時のドSくんとは思えない笑。
②クイーンこと、しのぶちゃんが凄く癖のあるキャラでいい!!
京都弁で風格があり、性格がキッツい現役高校生クイーン若宮詩暢。
顔は綺麗で、なんとなく松嶋菜々子に似ていんじゃないかと思いました(私だけ?)
若宮は平気で、新にキツイ言葉をぶける。
そんな新も、一筋縄ではいきません笑。
しかも「でも、しのぶちゃんは」と「ちゃん付け」で軽くあしらってる。
新って凄いんだなと思ったシーンの一つです笑。器の大きさを知りました。
若宮は性格も顔もキツいけれど、千早との戦いでお互い笑顔になり、かるたを楽しんでいる姿が微笑ましくみえました。
ちなみに若宮を演じた松岡茉優さんは、この映画で
「第8回TAMA映画賞(2016年)最優秀新進女優賞」と「第40回山路ふみ子映画賞…山路ふみ子新人女優賞」を受賞しています。
そして、若宮と同じく本人も左利きだそうです。
映画「ちはやふる -下の句-」の感想まとめ
最後に新が、かるたの思いを取り戻せたようでした。
そして今回は、エースの須藤がいい男に見えました。
前作で感動した机くんも、前回の大会で悔しがり立ち直ったシーンがありましたが、今回もさらに成長していたようです。
仲間達に「ボク、捨て駒でもいいよ。そんなことより、皆で勝ちたいんだ」と自ら発言している。
前作を知っているので、涙が出ました。
結局千早は、若宮に負けてしまうが「また今度一緒にかるたをやろう!」と若宮に言う。
若宮「いつ?」
千早「クイーン戦で」
と言って映画は終わった。
次はクイーン戦で締めるんだろうなという展開で終わります。
そして千早達も、高校生活が終わっていくんだと思うと、切ない思いでいっぱいです。